宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系(宇宙系)男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

次男の帰省(11日間の家族日和)その3「北浦街道ほうほく」からの「川棚温泉」

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灯台をあとにして、のどが渇いたという父息子の願いを叶えるために、

道の駅「北浦街道ほうほく」

立ち寄った。

そこのキャラクター、ほっくんがみょうにカワイイ。

ほっくん誕生(デザインモチーフ)については奥が深いので、見てみたい方は

ココをクリック↓

 http://www.hokkun.jp/profile.html

 

さて、店内に入ってみようとすると、長男が道の駅出入り口の手前で捕われ状態。

「あー!あー!」

とソフトクリームのオブジェに釘付け。

あぁ、はいはい、そうでしょそうでしょ、そりゃ捕われるよね・・・

と4人分購入。

そして、ますますのどが渇くという連鎖にはまる。

 

今度こそと自販機に向かっていると、なぜか私以外の三人が甘栗屋さんで捕まった。

試食の栗をもらって、それを食べた旦那と次男がさらに

「あーーーっっっ、唾液が取られる!」

と悶絶していた。

 

そこの三人、それは私が甘栗が大好きと知っていてのろうぜきかっ!

 

さて、ようやく自販機にたどり着いて、のどの乾きを潤すということを、やっとやっと叶えたのでした。

そもそも、道の駅に着いたら先に飲めばいいって話しなだけですよ(笑)

でも旦那はこういう時、よくこう言う。

成り行き!

 

あぁ、この旅そのものだ(笑)

 

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さて、お土産も買ったし、喉も潤したので、旅の終盤はどう過ごしましょう。

ちなみに旦那は、連日ほぼ徹夜の仕事明けなので「お父さんエネルギー」が切れる前に帰宅すべきだな・・・とは思っていた。

 

道の駅をあとに、再び気ままに車を走らせる。

旦那がナビを指さして、この辺り! と言う。

この辺りのどれ? と聞く。

ナビとスマホで情報収集しながら車を走らせ「ここ、よくない?」と車を停めた。

 

停めた場所は温泉施設の駐車場。

スマホで調べると口コミは結構いいし、ここに決定!

というわけで訪れたのは

 

川棚温泉元湯 ぴーすふる青竜泉」

 

川棚温泉というと、九州では結構CMが流れている温泉宿が有名だけど、その大きな温泉宿の近くにある小さな温泉施設。

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何も用意していない完全ビジターなので、ロビーでタオルとシャンブー、コンディショナー、ボディーソープなどを購入し、いざ入浴へ!

脱衣所に入ると、そこは下関の川棚という町の、小さなコミュニティーの場所だった。

 

脱衣所のロッカーは誰も使っていないし、みんな棚の籠に着替えもバックも置きっ放し。

風呂場では湯船周りのシャワーひとつごとに、利用者さん達のお風呂セットがひとつずつ置かれている状態。

シャワーの場所はあいているのに、まるで場所取りしているかのような。

 

どうしようと思ったけど、仕方ないので、あいてるってことで知らん顔してシャワーを使ったけれど、結局誰一人気にしていない。

お年を召されている方達も、お互いに○○ちゃん! と呼び合っていて、その○○ちゃんだらけの中には、おばあちゃんに連れられた小さな男の子と、小さなそのお姉ちゃんもいた。

 

男の子は湯船に行くのが嫌でごねていた。それを周りがおいでおいでしている。

ちょっと困った顔のお姉ちゃんを周りがフォローしだして、お姉ちゃんも大きくなったね、背が伸びたね、一緒に入ろう・・・などの声が飛び交う。

この姉弟達は、この大人達の中で守られながら育っていくんだろうな。

 

気付けば、多分よそ者は私1人のようだった。

平日の夕方だからそうだったのかも知れないけれど、間違いなくこの温泉施設は「地元民の、地元民による、地元民のための温泉」だ。

 

けれど、ちっとも居心地は悪くなかった。

むしろそんなやりとりの中で、それが人のぬくもりからか、そこが湯船の中だからなのか、何だかほっこりとして癒されて、本当に気持ちよかった。

 

気持ちがいいついでにロビーに出ると、まだ男どもが出て来ていないことをいいことに、マッサージチェアに座ってさらに至福の時を過ごしていた。

きっと長男も喜んで温泉を楽しんでいるだろう。

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実は長男は、調子を崩したり少し気持ちがざわついている時は、かなりの頻度で自傷が出現する。

自分の指で体中の皮膚を掘ってしまうのだが、本当にビジュアルがバイオレンス状態になってしまう。

 

最近は調子も悪くないし、ましてや大好きな弟とこうして過ごしているので、自傷の症状は出ていない。

けれど、体は自傷の痕だらけだ。

何も知らない人が見たら、虐待を思われても不思議ではない。

 

けれど、旦那はそんな長男を平気で温泉にでも何にでも連れて行く。

何も悪いことはしていないし、長男のやりたいことが普通に誰にでも出来ることなら、自分が何と思われても長男にもさせてあげるべきだと思っている人だ。

それは本当に旦那のすごいところだと思う。

 

そうしているうちに父息子三人、のれんをくぐって出て来ると、ニヤニヤと機械の椅子に座っている私を見つけて、小さく「おっ!」と声を出して2度見していた(笑)

後で聞くと、私は相当なニヤけっぷりだったようだ。

マッサージなんて誰もしてくれないから、機械の椅子でも嬉しかったんですよ!

 

実は角島は夕日が絶景として有名らしい。

でも、お父さんエネルギーもあとわずか・・・というわけで、家路へ。

 

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途中、関門橋辺りで夕日が拝めないかと思っていたけれど、時間的にも方角的にも難しくて諦めた。

しばらく関門橋のたもとで橋と行き交う船を眺め、休憩をしてから再び車へ。

 

高速を下りて見慣れた道を行き、晩ご飯は地元のソウルフードのうどんに次男が反応したことで、迷わずいつものうどん屋さんへ。

そうして、今回の旅は終焉を迎えた。

 

実は川棚と言うと「瓦そば」が有名なのだけれど、誰も食べるとは言わなかった。

実際食べようと思えば機会はあった。だって、角島テラスのメニュー表には、しっかりと「瓦そば」と書かれていたから。

 

これをしなきゃ、あれを食べなきゃという考えもなく、今回もただ海に出会い、風に吹かれ、気まぐれに進路を決めて過ごした旅でした。

 

次男の滞在期間はもうちょっとなので、この家族日和はもう少し続きます。

長いお話を最後まで読んで下さって有難うございました。

次回もちょっとだけ、お付き合いいただけたら嬉しいです。

 

《つづく》