父の一周忌が近づいております。
早いものです。ベタなダジャレの好きだった父らしく「サンキュ〜」と言って死んでいったと姉と話しました。
命日は三月九日。さすが、私の父です。
そんなこんなで私達、姉、兄、私の兄弟全員が久し振りに会するわけですが、これもまた父の成せる技ですね。しっかり天国から操作されています。
父の死がなければ、集まることも今も叶わなかったでしょうし。
さて、そういうわけで東京にいる次男にも業務連絡いたしました。
間もなく大学四年生になる次男、サークルの追いコンもさることながら、既に研究室に配属されて多忙の模様。
本人いわく「ブラック研究室で有名」なので、自由時間なんぞない! だそうで。
その割に、この間ライブで盛り上がっているインスタをあげていたのは誰じゃ?
自分で行きたかった研究室。競争率が高くて、第一希望の三人の中に入れないかも知れない、希望者はみんな、とんでもなく切れ者ばかりだ!! これが叶わなければ、僕はやりたいことがこの大学では無くなってしまう!
と焦っていましたが、見事希望の研究室に配属決定。
三人の中に自分の名前があったと歓喜の連絡が来たわけですが、ならば「時間なんぞない!」と言う前に頑張り給え。
まあ、もともと真面目な方の次男なので、やらなければならないことは、きちんとやっている様ではあるし、ライブがかえって力になるのなら良しとしましょう。
そんな中での業務連絡に「おじいちゃんの一周忌は最優先!」との返事。
無理はしなくてもいいと伝えましたが、それでも母としては嬉しい限りだぞ! 次男よ!!
そういえば、研究室では忙しい上に「有志の研究にも立候補しました」とのこと。
何の話しかと聞いてみれば、私の手に負える内容ではありませんでした。
まあ、そうでしょうけれどね。
概要としては、チャンドラ衛星(人工衛星)の観測についての提案、企画をする一員になるんだそうで、ふぅ〜〜〜ん……としか返事できない母なのです。
それで、旦那に「次男、チャンドラ衛星のプロポーザルするらしいよ!」
と携帯でメッセージを送ると、旦那から来た返信は「ウルトラ怪獣チャンドラー」の画像のみでした。
※画像は著作権があるので載せません。
はい、予想通りの返しでございました。
父と息子の理系の話しに全く付いて行けない私に、こうして別角度から話を振ってくる旦那は大したものだと思います。
もしかして、これは感謝しないといけないのかも知れないな。
そして、長男にウルトラ怪獣チャンドラーの映像を見せると「ウガー」と一言。
チャンドラーの鳴き声かい? リアルタイムでウルトラマンを見ていない母には分かりません。
それにしても、小さい頃に父からもらった小さな望遠鏡で、小さな次男は夜空を見ていたのでした。
その小さかった次男が、今は衛星から送られてくる宇宙の景色を見ているのかと思うと、父の気持ちが今も生きていて、しっかりつながっているような気にさえなります。
主のいなくなった次男の部屋には、今も父の贈ってくれた望遠鏡が片隅に鎮座しています。
この望遠鏡で空を見ていた時も、衛星から送られてくる空を見る時も、きっと次男の気持ちは変わらないし、これからも変わらないのでしょう。
そんな次男にエールを送ること以外、なにもできない私達親ではありますが、これからも長男とともに、次男を見守り続けたいと思うのです。