宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系(宇宙系)男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

トイレ強化月間(でした!)

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一瞬のビジュアルをご覧ください!(しかも2代目就任ほやほや)

 

それにしても長い間放置いていたこのブログ。前科ありでこんなもんとは思いつつ、このお話、4月にさかのぼります(あぁ、すみません)

 

つまり、4月は我が家の「トイレ強化月間」となりました。

これまでもトイレでは色んな大イベントがありました。

例えば水栓引き抜きとか、脱走のための網戸取り外し〜からの窓破壊寸前までとか。

 

そして今回、長男がトイレに入ってから、いつものように聞き耳だけ立ててトイレの中が「平和」か「戦闘態勢に入り出したか」を音で判断しておりました。

 

その時、バキッ!!!と・・・。

 

これは戦闘態勢ならぬ何かと戦い出したに違いない!とトイレに駆け込むと、トイレではすでに敗北を期したビジュアルのトイレットペーパーホルダーが・・・。

 

そして、トイレットペーパーはホルダーの上に誇らしげに立っておりました。

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つまり、こんなことになっていた訳です↑↑↑

 

お見事!と思いつつ、折れたホルダーの一部を曲げてみましたが、折れる方がまず不思議なくらいの硬さです。

でも、我が家ではこれが通常な訳で。ですから、旦那と私で認定したのがこの

「トイレ強化月間」
でした。

 

月間というのは、多分暫くはトイレにこだわるであろうという、これまでの経験上の判断から来たものです。

しかもそれは間違いなかったわけで・・・。f:id:hisakokk:20210501021037j:image

ついにトイレットペーパーホルダーは、安定の小さな「台」になっておりました。

旦那はその台から離脱したパーツを床に並べ

「あ〜〜〜〜!これ!なんでこうなった〜〜〜??」

と首をくるりと動かし、あえて怒っている風な顔をして長男を見ると、長男は旦那をまっすぐ見て「にぱっ」と満面の笑顔を見せました。

 

旦那は「いやいや、誤魔化されないからね、これ、どうすんの??」

「にぱっ」

 

旦那の後ろ姿は、肩がプルプル震えていました。

しかししかし、まだ笑うところではないので、旦那も必死に怒った顔を作りつつ応戦しておりました。

 

それにしても、まだトイレットペーパーを置ける台が無事で良かった!

それでしのいだ数日間でありました。


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さて、お仕事の早いAmazonさんから、旦那は新たなるホルダーを注文して器用に取り付けてくれました。

しかし、しばらくして「納得いかん!」と再びトイレで作業を始め、なんの納得の話かと覗いてみると、どうやら一度取り付けてみたら若干斜めに取り付けてしまった・・・と付け直しの作業でした。

 

そういえば若い頃、シンセサイザーを乗せる台を作った時の旦那は、三角関数を計算しながら綿密に角度を測って作り上げていたことを思い出しました。

いやぁ、歳を取ると目分量の良さを知るのか、めんどくさくなるのか、人間丸くなるのか・・・?

 

 

さて2度目の取り付けは、旦那の目分量が旦那自身のお眼鏡にかなた様で、こんなビジュアルとなりました。

 

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旦那曰く

「もっと今風なものもあったけど、安かったしイイかな、と思って」

と笑顔で作業を終えていましたが、さて、これがどのくらい持つんだろうか、と私はボヤっっと思ったりしました。

 

でも、私のボヤっっも年季ものなので、その予感はきっちり当たってしまったのでした。

 

 

それは少しずつ少しずつ・・・・

 

 

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 こんな風に形を変えて行きました。

 

なんとなくこの先も見え始めた頃、実は私たち夫婦の結婚記念日がやってきたことに、当日気づきました。

ちなみに毎年、そんなことは忘れているのでお互いサプライズなどありません。

しかも結婚当初も籍を入れてなかったことに気付いて、慌てて役所に行ったのが「仏滅」だったということは覚えていながら、何日に入籍したのかすら二人とも実はわかっていません。

 

ということで、気付いたのは結婚式記念日というのが正しいのですが、今年は珍しいことに当日に気づいたのでした。

 

長男と旦那と3人で買い物に行き、旦那が何気に「今日はお父さんとお母さんのお祝いの日だよ〜」と呟くと、長男はある売り場コーナーに私たちを引っ張っていき「ハイ」と渡してきたのがコレです。


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いわゆるスーパーのケーキでした。

旦那と私、おぉっ!と感動して、それを旦那のお金で買って帰りました。

 

そしていつもと変わらないメニューの夕食も済ませると、長男は皿とフォークを3人分用意してくれました。

「ありがとう!」

と笑いながら食べたスーパーのタルトのケーキ。

長男はさっさと自分の分を食べると「少し分けて!」と皿を私たちの目の前に差し出しました。

そうやって長男は、そのケーキの半分以上を自分のお腹の中に収めたのでした。

 

これも、旦那も私も食べる前から察し済み。

特別の日かもしれない、いつもと変わらない日。

一日一日、無事で暮らせることに感謝しかないのです。

 

ちなみにその5日後は長男の誕生日。

この日は朝から「おめでとう」を私たちから言われていた長男。

しっかり、ケーキショップから買った長男チョイスのケーキを食べました。

そしてやはり、長男が3人分の皿とフォークを出して、ケーキの半分以上を自分のお腹の中に収めました。

 

それにしても

 

いつまでこうしてお祝いできるのでしょう。

親も長男も歳をとるごとに、嬉しくて、少し切ない一日に感じるお祝いの日です。

 

そして用意されなかった一枚の皿とフォーク。

 

東京にいる次男は、思えば今からちょうど2年前、ギランバレー症候群に体を蝕まれ、戦いの日々を送っていました。

 

入院のストレスから、普段の生活に戻してのリハビリがむしろ精神的にも身体的にも効果があると言われ、退院したのが6月10日。

そして2年前の今頃は、次男が日常の生活を取り戻すために歩く練習をして、毎日母子で散歩をしていたのでした。

 

たった2年前、でももう2年。

けれど、あの緊急入院から私が駆けつけて次男の姿を見た時の衝撃は、今も鮮明な記憶で忘れることなどできません。

 

そんな次男も、6年前に呟いた一言。

はやぶさに関われたらいいなぁ・・・」

 

それが叶うところまで来ました。

衛星の打ち上げが成功した時、みんなで歓声をあげて喜び合うあの部屋の中の一人になることを、次男は教えてくれました。

夢を持ち続けた次男。それを叶えた次男。

そして、そんな次男が大好きな長男。

 

長男との壮絶だった日々も、この兄弟たちはずっと一緒でした。

今は離れていても、いつも兄を気にする弟と弟の帰りを待つ兄。

 

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ものが壊れようがパニックに付き合わされて大怪我しようが、それでも母はこの二人に支えられてきました。

 

そんなことを考えさせられていた4月から6月の今日の日まで。

トイレ強化月間は、ついにこの様な結末を迎えたのです。

 


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全ては予想通り。
旦那はこのビジュアルを発見してから、またあの肩を震わす過程を繰り返しました。

しかもトイレットペーパーが置けるように、台は安定して存在しておりました。

 

そうしながらも、明日は来る。

明日の明日も、ずっと続く・・・。

 

そんなことを願っている母なのであります。

 

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