宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系(宇宙系)男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

こんな我が家のコロナな話④(努力は報われる!)

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職場付近の上空は、いつもこんな感じ。

そんな空からも、ここのところ雪が降ってきたりします。いや〜、寒い!

 

こんな寒い寒い年末に、夏の盛りの8月の、暑い暑い日々の中の出来事を書いている私です(汗)

 

さて、自宅療養が決まった次男ですが、あいも変わらず食欲モリモリ元気いっぱい、ひたすら一人自分の部屋に籠って、リモートにて研究とミーティング、会議などに精を出しておりました。

 

私は部屋には入りませんが、食事など運んでドアを開けた時、ドアの外から見かける次男は、いつも机の前に座って2台のパソコンと向き合っている姿しかありませんでした。

 

ちなみに、大学の研究室で全員でオンラインミーティングの時、コロナ感染を告白したらしく、どう反応されるか若干不安だったらしいのですが、准教授が笑ってくれたことで気が楽になったと言っていました。

 

コロナになったことに罪悪感を持ってしまっているのかと思いましたが、今や誰が感染してもおかしくない時期に来ているというのが正直なところ。

さて、問題は長男の陰性か陽性かの判定をするための検査について、どうするかということです。

 

多分、鼻の奥に綿棒を差し込む検査は無理と思われるわけです。
そこでふと、思い出しました。

次男がドライブスルーでやった検査は、唾液での検査だったではないか!

 

待てよ、唾液ならいけるんじゃないか? いけそうな気がするぞ!

 

「よし!唾液を出す練習をしよう!!」


それから、長男のトレーニングは始まりました。
小皿を用意して、その中に唾液を出す練習。
旦那が手本を見せて、それを真似するように指示する。

 

最初はなんのこっちゃ??だった長男は、少しずつ旦那の手本を真似するようになりました。

「よし、これならいける!!」

 

そんな当時はコロナが一番大暴れしていた頃。
何日も保健所からは連絡はないという世間の噂に、不安になりながらも連絡を待ちました。

 

検査についての連絡が最初にあった時、聞いたところ各検査会場は、鼻から綿棒を入れる検査方法と、唾液採取の検査方法と両方ともやっているところは「ない」とのこと。

 

つまり、会場はどこも、検査法はどちらかひとつしかやらないということ。

それならと、唾液採取の検査をやっている会場を希望する旨を伝えていました。

 

結局、保健所からのPCR検査の案内は、最初の連絡から二日後でした。
そしていよいよその三日後には本番となりました。

 

けれど、このタイミングではかなり早い案内だったようで、障害者がいることで優先順位を上げてもらっていたようです。

 

そして案内されたクリニックの会場の検査方法を、再度保健所との電話口で確認すると、鼻から綿棒を入れる検査とのこと。私は

「えぇえーーーーっっっ!?」

と、思わず声を上げてしまいました。

 

こりゃいかん!ってことで、再度、鼻からの検査は難しいこと、唾液を出す練習をしたこと、もし鼻からの検査しかできないなら、長男の通う事業所の男性職員数名が応援に駆けつけると言ってますが、どうすればいいですか??

 

と「えぇえーーーーっっっ!?」を引きずったままの物言いをしたのでした。
それを聞いた保健師さんも慌てて
「そんな事情が!?電話切らないで、このまま待っててください!!」
と言うや否や電話の保留音の音楽が聞こえました。

 

引き継ぎなかったんかーぃ!

いゃ、感染者爆増のこの状況、もぅ文句は言うまい。

 

しばらく待っていると

「受け入れができる会場がありました!唾液の方!!」

 

保健師さんの叫びに近い声を聞いた瞬間、私は「ありがとうございます」を連呼していました。

 

保健師さんが「今から情報を携帯に流しますね」と言われると、会場の場所や時間、検査の流れや注意事項がメッセージに添付されて送られて来ました。

 

コロナが昔の時代に来てたなら、こんなスムーズに情報を受け取ることなんてできなかったはず。

いや〜、昭和のアナログな時代にいた人間としては、情報伝達の進化にも目を見張るばかりですな。

 

さて、その連絡から翌日の正午、旦那、長男、そして私はPCR検査の会場におりました。
そこで受付をすると、長男の検査キットは私たち親のものとは違う場所から持ってこられました。

 

見ると検査容器のキャップの色が、私たちのはオレンジなのに、長男のものはグリーン。
どうやらこれで、また検査の優先順位を上げてもらえるようでした。

 

唾液を入れる容器は細長く。小皿で練習していたので一抹の不安はありました。
しかもストローのようなものを使って検体を入れるということで、さらに難易度が上がっている。

 

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検査は自分たちの車の中でするという決まりでした。
さて、練習の時のように旦那が手本を見せます。
最初、キットを手で払いのけた長男でしたが、旦那の手本を見ているうちに

「あぁ、あれか!」

と解ったみたいで、自分からストローに口を近づけて、どんどん唾液を入れていきました。

 

正直言って、一番うまくできたのは長男だったというオチ。
親子3人のうち、誰よりも早く検体採取を終えてしまったのでした。
練習を頑張った長男の努力は報われたわけです。

 

ちなみに一番遅く、四苦八苦したのは私なのでありました。

 

採取して容器を受付に持っていくと、キャップの色で気付いたのか
「お疲れ様、大丈夫でしたか?」
と聞かれました。

 

「大丈夫でした!実は練習したんです。スムーズにできました」

「よかった!お父様とお母様の協力のおかげですね。ありがとうございます!」

 

そう返って来ました。

 

いやいや、お礼はこちらの方ですよ。

こんな大変な現場で頑張って下さっている、あなた方がいらっしゃらないと何も回らないんですから。

 

あとは検査の結果待ち。
これも世間の噂では1週間後とも2週間後とも言われていたけれど、緑のキャップの威力は大きかった!

 

検査結果は翌日に来ました。
「よかったですね!みなさん、陰性でしたよ!!」

 

そしてその結果をすぐに次男に伝えると、次男は机に突っ伏して
「よかったー!本当に良かったよぉーーー!!」

 

実は、精神的には一番辛かったかもしれないね。家族に感染させていないか不安だったみたいなので。

 

それから長男の関係各所へ連絡。
この後の長い長い自宅待機生活は続くのだけれど、もしものことがあれば福祉関係には特に大きな迷惑をかけてしまうので、本当に心からほっとした瞬間でもありました。

 

さて、次回は長い自宅療養と自宅待機の日々について。

ちなみに明日は大晦日です。