宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

「リハビリと療育は似ている」次男、絶賛リハビリ中

5月21日

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コレクション、増えてました。

ハサミを使うことと糊付け。いわゆる、指先の微細運動と言われる訓練。

私の職場の放課後等デイサービスでも、子供達は同じようなことをしている。 


四肢の不自由な子達も多いので、作業療法士が子供の体の動きを見ながら、サポートしつつスタッフにも日常訓練の方法を提案する。

そして、スタッフがそれを実行しながら、子供達の成長を見守る。


言語訓練も同じで、個別訓練もあるし 、言語療法士が中心でサポートにあたる。


微細運動と言われる訓練は、子供達には必須で、ハサミや糊付け、運筆などなど、療育と言われる訓練の中でも重要なもの。


大人のリハビリも、全く一緒なんだなぁ。 

微細運動の訓練、大事です。 

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今日は雨。

いつものようにリハビリから帰ると、しばらく寝落ちした。

自分から話てはくれないので、今日のリハビリどうだった? と聞く。

それには答えてくれるので、あぁ、今日はそんな事をしたのか……と理解する。


嫌だろうなと思うので、リハビリ中は現場を見に行くことはしていない。

部屋の中で、次男がリハビリを終えて部屋に戻るまで、私は1人で待つことにしている。

今日も「どうだった?」「どんなリハビリした?」と、こちらからその成果を聞いた。


周りは、随分と出来るようになったと言うけれど、どうしても自分にその実感がない、今、どの位成果が上がっているのか分からない……と、前と同じ解答。

早く、実感を得たいんだろうな。


キツイとは相変わらず言わないし、言う性格でもない。

お父ちゃんと、よく似てるな。

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食後も自主的にリハビリをやっている。

まだ安定しないけど、こういう姿を見ると、こうやってリハビリしてるんだなぁと思う。 


歩く練習や片足立ち、綱渡り歩行も練習していたので、どれどれ、ビデオ撮ってみよう!と私がカメラを構えると、集中出来なくなってしまった。


後でビデオを父親に送信した。

歩き方がまだ不自然だけど、実はいかにバランスを取るということが難しいのか、よくわかるな……と言っていた。

そして、息子の努力と精神的な大変さを慮っていた。 


明日から、歩行器なしで病院の外周りを歩く訓練が本格化するらしい。

成果の実感が湧く日が、早く近付きますように……。

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「ふと思ったので、調べてみた 」次男、絶賛リハビリ中

5月20日

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発病から治療の期間を過ごした病院を、急性期病院といいます。

簡単に言うと、病気の原因を突き止めて治療する病院。

そして、今次男がいる回復期リハビリテーション病院は、在宅に、社会に、復帰するための病院です。


この病院に転院する前に、見学をして一番驚いたのは、そのスタッフの人数が多さ。

患者さん1人にスタッフ1人、またはそれ以上が付いているように見えた。

 

で、ふと思った。

実際どの位いるんだろう?

ということで、調べてみました。


●病床234

 

●医師      常勤8名   非常勤11名

●看護師   115名     看護補助60名

理学療法士     115名

作業療法士       39名

言語聴覚士       25名

ソーシャルワーカー    7名

●医療連携室看護師       1名

●薬剤師              2名

●管理栄養士       2名

 

ということで、シフトを無視して単純計算すると、患者234人に対して、療法士さんだけでも理学療法士が2人に1人、作業療法士が6人に1人、言語聴覚士が9人に1人。


多く見えたはずです。

実際、多いし(笑)


次男のリハビリの時間を見ても、20分1コマを立て続けに3つ、そのパターンを1日に休憩を入れながら3つこなす。

つまり全部で3時間を、みっちりリハビリに当てられている。

相変わらず疲れて、心拍数が上がったり、横になって疲れを取ってからでないと次に行くのが大変だったり、それでもまじめに頑張っている。


転院前の急性期の病院では、6人がチームを組んで、医師もリハビリスタッフも完全に固定化されていた。

ここでも一応担当はいるけれど、その日その日で対応スタッフは違う人だったりする。

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リハビリも頑張って、夕食のためにデイルームに向かう。

最近は、席の近いおじいちゃん達と、結構会話も弾むようになったらしい。


実は、この病院での患者さんの平均年齢は74.1歳。

次男の病室のある5階では、次男曰く「自分は圧倒的な年下」なんだそう。実は唯一の20代。

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さて、今日の福岡チーム、なんとパスタなんだと!

旦那の作るパスタはかなり美味しい。

あ〜、欲しいよぉ、どこでもドア〜‼︎

 

「さて、覚悟を決めて頑張ろぉ!」次男、絶賛リハビリ中

5月19日

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小さい頃見ていたアニメ「ハイジ」のオープニングで、ハイジが乗っていたような雲が、あちこちでプカプカ浮いていました。


うん。ウチのクララも立ったし、ジレンマは反面、潤滑油にするくらいの勢いで、今日も本当によく頑張っていました。

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リハビリから帰ってきて開口一番、もっとフラつくと思ったけど、思ったよりしっかりして来たね! と理学療法士さんが言ってくれたよ、と教えてくれた。

うんうん。ちょっと報われた感がある表情だね。


昔から「僕は褒められて伸びるタイプ」と自ら豪語していたけれど、そう言いつつも結構玉砕したりしてたな。

今のジレンマに対しては、そんな理学療法士さんの言葉掛けが「褒められて伸びるタイプ」には大きな励みだよね。


理学療法士さんには、退院に向けてしっかり精査して、それが可能かどうかの判断をお願いしますと伝えた。


次男は口をパクパクして、そんなこと言ったら困るーという表情。

許せ、親というものは心配ばかりする生き物なのだよ。


自主リハビリのアイテムも、どんどん投入されている。

急ぎ過ぎとも思うけど、もしかして、目標のために今が一番猛スピードで頑張ってるのかも知れない。

なんせ大学で研究する時は、時間を掛けてじっくりと、腰を据えてやっているわけだから。


みんなからは、ちっとも効率的じゃない、遠回りしたり立ち止まったり、けれどコツコツやり続けるところが研究に向いていると言われている。


今回は、スピードが欲しくて真逆で行こうと努力している。

でも、結局コツコツと地道に行く外にはないんだよ。

それは君の一番得意とするところだ。

スピードはともあれ、それで正解だと思うんだ。


幸いなのは、私がいなくても、この地にはたくさんの友達がいて、見守ってくれる彼女ちゃんがいて、一人ではないこと。

SOSを出せる相手がいることに、一人暮らしに手を届かせることのできない母は、とっても感謝するわけです。


覚悟は決めてるんだろうからね。

子供の頃、親があまり言ってこなかった「頑張れ」という言葉を、今は言い続けなきゃいけないんだな。


というか、それは私の場合もなのかもね。

 

こんなオロオロな私にも、幼馴染が「元気でいよう!」とメッセージを送ってくれた。

これを読んでくれている友人達も、たくさんのエールを送ってくれる。

私がへばり出したら、絶妙なタイミングで、私を勇気付けるメッセージを送ってくれる友人がいる。

 

こんな時でも、いろんな人に感謝したいことが一杯あると、気付けている自分で良かった。


うん、元気でいよう。

がんばろぅ!私(笑)

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「退院したいと言っちゃったけど……」次男、絶賛リハビリ中

5月18日

姪っ子が置いていったリハビリ用のサメは、転院した今でも次男を見守っています。

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6月3日に退院と思いきや、3日に面談でした。

それから早々に退院できるか、日程等を決定するんだそうな。

最短で6月の上旬。3日は母のとんでもない勘違いでした。

でも本人は中旬より前には退院したいらしい。

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3日から少し日程が伸びても、母の心配は今のところ薄れもせず。

今日も辛いとは口には出さず、けれどジレンマだらけの次男の姿を目の当たりにする。


だって、あの敵は常に側にいる。

痺れという名の、殆ど無感覚という名の、どうしようもない敵。


今日、初めて院外に散歩に出たらしい。そして、初めての院外でコケている。

足が上がらない、普通に歩けた感覚が戻らない。

坂道を下ることに、初めて恐怖を覚える。


人は目で見たことで、感覚的なものでも認識できるらしい。

でも、物に布を被せて視覚によるサポートを取り除くと、布の中の物が全く取れない。何に触れているのかも分からない。


キャッチャーだった息子が、キャッチャー座りが出来ず、見事にコケる。

綱渡り歩行は、よろけて壁がないと支えもなく倒れる。


ベッドで横になって、タオルを真上に投げたつもりがワイルドピッチ! 

野球で、こんな練習いつもしてたのに……と、どうやら出来なさ過ぎて情けなくなっているようだ。


担当の理学療法士さんが、退院は少し早過ぎないか?と言ったらしい。

プロが言ってんだよ。見守ると決めたけれど、そのセリフに……本当だよ!本当だよ! と心の中で繰り返し頷いてしまう私。


それでも自分は、痺れが取れるのも、感覚が戻るのも時間が掛かるのだから、だったらもう退院して、元気な頃に計画していたものを全部実行しようとさえ思っているようだ。

 

何かをやろうと、目標を持つことは大事だ。それが励みになるから。

それに向かって頑張ることは賛成だけれど、でも、達成のために無理することとは違う。


まだ若いのだから、色んなことのチャンスはふんだんにある。

私のように歳をとった者であればともかく、まるで生き急ぐようなことは、しなくても良かろうに。

 

今日もお菓子の袋とペットボトルの蓋を、まるでコントかのように凄く苦労して、必死になりながら開けた。

普通に開けられる側からしたら、本当か? と思えるほどに出来ない。

本人は出来るようになったとは言うけれど、あの必死さは見てて出来ているとは言い難い。


焦るなと言っても、もう少し何事も出来るようになってからでもいいんじゃないか? と言っても、今は大丈夫しか言わない。

 

とにかく痺れが取れて感覚が戻り、今より筋力が付けば、全ての動作が出来るようになると次男は思っている。


さて、どうしたものでしょう。

私には何もできないのです。私の方が情けない。

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本当に、リハビリとは精神との戦いだ。

プロのサポートは、回復期には絶対に必要なことだと心底思う。

心が折れても、辛くても、それでも続けることができるのは、そのプロのサポートあってこそ。

これがなくなると、自分でリハビリ出来たとしても、しっかりとした心を保つのは大変になるような気がしてならない。

 

見守るとは決めているけれど、もう少し安心出来る形で退院して欲しいなぁ。

差し当たって、あと少しでどの位のことが、日常に戻って苦労しない程度に出来るようになるのか、それを見極めることが大事かな。

余りに酷かったら、リハビリのプロ達もゴーサインは出さないだろう。

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今日の福岡チームは献立がピカタだったらしい。

もうすっかり、献立に関しても安定の域に入っております。

「退院したいです! と言い切っちゃったので……」次男、絶賛リハビリ中

5月17日

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コレクションが増えてます。4面体から、いっきに24面体。

リハビリ邁進中。  

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こうしてスマホも、落とさずしっかり握れます。

 

さて、今日は医師と看護師さんと療法士さん達との面談があった。


進展具合と現状の問題点などの報告が主で、リハビリ自体はスタッフさん達の尽力と本人の努力で、いい方向に向かっているとのこと。


ただやはり、筋力がまだまだ弱いので、体力的にも疲れやすい状況は変わらない。

リハビリを続けることで、更に向上を目指しましょうという説明だった。


もう発熱もない。転院してから、病気による問題は起こっていないので、これから悪化していくこともない。

後遺症も見られない。


 麻痺が取れて、痺れがなくなるまでに、正直この先何ヶ月かかるかは分からない。

でも、それをリハビリでカバーして、完治も早まるようにはできる。

発病前の状態に早く戻れるかどうかは、どれだけリハビリを頑張れるか、やはり本人次第ということのようだ。


やっと「完治」という言葉も聞くことができた。

この病気の特性から考えたら、次男の場合は、あっという間に悪くなって、速いスピードで完治に向かうことができたんだと思う。


そして最後に、医師から「何か質問はありますか?」と聞かれた。

すると次男は、多分聞くだろうと私が思っていた通りの質問をした。

一番聞きたかったことと分かるくらいに、体も前のめりだった。


「いつ退院できますか!?」


あー、やっぱり聞いちゃったよー。

でもこの面談でなければ、きっと聞けないと本人も思っていただろう。


早く退院できたらいいなとは思う。

ずっと私でさえも願って来たことだから。

でも、今のこの状況を見ていて、大丈夫かなと思うのも正直なところ。

けれど、もう本人はどんな質問にも「大丈夫です!」「出来ます!」以外には言わない。


じゃあ、1ヶ月後くらいを目標にしてみましょうか?

と医師が期限を初めて口にした。

どうですか? と聞かれた次男は

「はい!退院したいです!!」

 

まるで心の叫び(笑)


その後の話からは、色んなことが決まっていくのが早かった。


「では、早く退院を希望ということで、来月の2週目では遅いですか?」

「……はい」


「では、1週目だと、何日がいいとかありますか?」

「一番早い日にちで!」


とにかく、次男は退院可能な一番早い日を設定して欲しい!というオーラをガンガン出している。

そして……


6月3日の退院を目標とする


ということで決まった。


ほぼ自分で設定しちゃったからね。

もう、あとは突き進むしかないよね。

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正直、母は少し不安です。

こうして後ろから、歩行器を使って歩く姿を見ても、やはりぎこちない。

意識せずに、普通に歩いている姿とはまだ違う。


体力と筋力は努力で付けられるとして、このぎこちない動作を修正してくれるプロから離れるのだから、やった! と両手を上げて喜べない私がいる。


あんなに早い退院を願い続けたのに、ちょっと思っていた退院の形と違っていて、 気持ちに矛盾が生じてしまっていることに、私の方が戸惑っている。 


でも、次男自身はスッキリした表情だった。

「退院」 という言葉を聞きたかったのだろうから。

そして、それは不安よりも、その先の希望や元の生活に戻れることへの喜びの方が強いのだろうから。


来週、外出許可を取って、リハビリスタッフさんと一緒に、病院から自分のマンションまで電車移動をしてみることになった。 

マンションに着いたら、生活のための動作確認と指導を受けて、再び病院に戻り、あとは退院に備えるということになる。

 

次男の質問から、一気に退院に向けて動き出した。


そして、医師から私に質問があった。

「お母さんは、退院後すぐに帰られるんですか?」

私は、しばらく数日間は、日常生活を送れることを見届けてから帰ろうと思うと伝えた。

医師は「そうですね」と言った。


そこをわざわざ聞かれたことも少し引っ掛かったけれど、やはり、そこまではやっておくべきかと。

医師も、多分それがいいという意味の「そうですね」だったんだろうと。


嬉しいだけのはずの退院が、思いの外、複雑な感情が入り混じってしまったけれど、頑張っている本人の気持ちと努力を尊重して、とにかく寄り添うことにしようと決めた。

 

退院の日は、この思いがすっかり晴れていればいいな。

あと少し、しっかりと見守り見届けよう。

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それにしても、福岡チームの進化はすごい!

次男の進化とともに、父の家事能力、長男の落ち着いた生活、みんな向上してるよ(驚き!)

 

この私が、なんだか一番停滞してるみたいで怖いなぁ……。

「喜びと不安の狭間 」次男、絶賛リハビリ中

5月16日

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 昼前に、東京に住む叔母と待ち合わせをした。

叔母は、亡くなった義母の妹に当たる。

一人だけではなかなか、ちゃんと食事もしてないでしょう? たまには気分転換もしなきゃね……と、 お昼をご馳走してくれて、病院にも見舞いに来てくれた。 

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叔母とレストランのある展望台で眺めた景色は、やっぱり大都会。田舎者の私は、眼を見張るばかり。

今までの中で一番、スカイツリーは近いところに見えた。


この場所からは、街がジオラマのようにも見えるけれど、ここにどれだけの人の暮らしがあるんだろう。


次男の大学も見える。屋上に並ぶ望遠鏡も見える。

交通費が勿体無いと、大学へのあの道を、ひたすら歩いて通学する次男の姿を思い浮かべた。f:id:hisakokk:20190517031123j:image

あちらこちらのビルが建て直されたり 、工事が入っている。

そういえば来年は、私にとっては2度目の東京オリンピックのある年。


この街で次男は勉強をして、バイトをして、頑張って暮らしているんだなと、感慨深く眺めた。 

そういう気持ちを持って街を見下ろす自分も、子供達に親にしてもらったんだなぁと、いつになく考えもしない事をグルグルと思ったりしていた。


叔母とのお喋りの時間はとても楽しく、とてもよい気分転換になった。 

そして叔母は次男の顔を見て、元気そうで良かったと、次男にエールを残して帰っていった。


叔母を見送って病室に戻ると、車椅子がないことに気づく。

看護師さんがやって来て、車椅子の撤収と、歩行器だけの移動に切り替えることを伝えられたとのこと。

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リハビリの後には、しばらく眠ったりもするけれど、目覚めたらこうして、教えてもらったリハビリを自らきちんとこなしている。


真面目な性格もあるけれど、やはり早く復活したいんだよね。

これは、硬くなった体を柔らかくするためのものらしい。


次男の好きなバンドのDVDを持ってきたので、それを見ながらのリハビリ。

気づけば、イヤホンも自分で装着できるようになっていた。


今日のリハビリで、お手玉でキャッチボールのようなことをしたと教えてくれた。

近距離で、下投げで相手に確実に投げて渡す。

すごく楽しかった! と、小さな子供みたいなことを笑いながら言った。


野球部でキャッチャーだった次男が、子供のボールのやり取りのようなことで、楽しいと笑いながら話す。

野球が本当に好きだから、少し前まで全く動かなかったはずの手で、確かに自分の力で受け取って投げ返せることが、きっと嬉しくてしょうがなかったんだと思う。


リハビリの時、裸足になって歩くことも多いらしい。

足の裏の感覚を取り戻すためだとか。それが、脳の刺激にもなる。 

小さい子供が裸足で遊ぶことは、脳の発達に良い影響を与えると昔からよく聞いていたけれども 、どうやら嘘ではないらしい。


 病院には1階と6階にラウンジがある。ドリンクバーのようなものもあって、無料で自由に飲むことができる。

のどが渇いたので、ラウンジでお茶しようと次男が誘ってくれた。


許可がでなければ、自分の病室の階以外への移動はできない。

でも、ラウンジやリハビリのマシンのある階なら、自由に移動していいと許可が出たらしい。 


そこで二人でのんびり話した。

寝たきりだった次男が、歩行器を使ってここまで歩いて、普通に椅子に座って話している。

やっとここまで来た、いや、もうここまで来れた……なのかな?


立つこと、歩くことを思い出して、それができるようになってきた。

でも、依然と取れない痺れと、戻らない床を踏みしめているという感覚が、やはり今の次男の、一番の精神的な敵になっている。


いつ戻るか分からないこの二つのものが、自分のところに帰ってこない限り、病気が完治したことにならない。


焦るなと声を掛けても、今日も感覚がない、今日もない……と過ごすのは辛いだろう。

それでも、焦るなと声を掛ける以外に術がない。


友達と話していた、夏の地学愛好会の合宿参加。

空が広く見える場所で、みんなと一緒に星を観測して過ごす合宿。 

叶えばいいなぁ。

そして、大好きな音楽のフェスもね。 f:id:hisakokk:20190517031119j:image

再び部屋に戻ると、やはり痺れの取れない手で、リハビリ用にもらった折り紙を折り始めた。


出来ることが増えていく喜びと、戻って来ない感覚への絶望にも似た思いと、その喜びと不安の狭間で頑張り続けている。


きっと、この病気を経験した人達はみんな、この壁を超えていったはず。

だから、君にもこれを超えていく時が、必ず来るはずだよ。

 

「眠れることはいいことだ」次男、絶賛リハビリ中

5月15日

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リハビリの中で、折り紙は継続されているようだ。

あんなに曲がっていた一本一本の指が、随分と伸びた。 そして、左手の中指の爪もかなり伸びていた。

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あの、しょっ中警戒音を鳴らしてきた機械が繋がっていた中指。

テープが巻かれていたから、そこだけ爪を切っていなかった。  

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リハビリの後はグッタリで爆睡。

時々、看護師さんが覗きに来てもビクともせず眠っている。


前の病院での治療中は、眠れずに苦労してた。

夜中、何度も何度も目が覚める。時計を見て、まだ1時間しか経っていないと、夜の長さを疎ましく思ったりもしていたようだ。


やっと眠りについたら、唾液の嚥下をし損なってむせて目を覚ます。

またやっと眠っても、呼吸が苦しくなって、中指からそれを察知した機械が警戒音を鳴らす。 


ちゃんと眠れずに苦労していたのに、今度は疲れて眠くて眠くてしょうがない。


色んなことを、右端から左端へ、表から裏へ、ギランバレーという病が 、一度は最悪の底を経験しなければ治癒に向かえないように 、 全てを通過しなければいけないかのようにも思える。

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検査直後に入院を強いられたあの日から、空に浮かぶ雲が姿を変えて、季節の変わり目を教えてくれていた。

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それでも3週間。早い回復力だと思う。

リハビリで疲れて寝落ちして……体はちゃんと、休んで次に備える方法を知っているんだろう。

あれだけ眠れなかったのに、今は寝落ちすることで、次のリハビリのための体力を取り戻す。

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そうやって体力をつけて、正しい働きをする免疫を再び増やして、壊されてスカスカになった末端神経を再生させて、一つ一つ、色んなものを取り戻していこう。

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車椅子と歩行器を使えば、自立で見守りなしの移動を許された。

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病室にノートパソコンを持ち込んでみた。

好きな音楽を聴けるように。勉強もできるように。

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専門の天体解析の研究はこれでは無理だけど、パソコンのある雰囲気だけでも、復学したい気持ちの後押しができたらと思う。


今日も友達が来てくれた。

母とは違って、本当に息子は友達が多い。

友達との楽しい時間が過ぎた後は、治療中だった時は体力がなくなっていたけれど、会っている間は、精神的な救いになっていた。

そしてリハビリに励む今は、精神的なものだけでなく、不思議に体力もチャージされているようにも思える。

友達パワーだね。


来る子たちはみんな、いい子たちばかり。

友達にも恵まれていることがわかって、母の気持ちも嬉しくて暖かくなる。

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帰りは用事のために途中下車。

後楽園駅と東京ドームと月の三点セット。


さて、明日も頑張りましょう。