親子3人でさよならをして来ました。
コロナの波は働き方にも影響を及ぼしました。
長年事務所として使ってきたこの場所も、この日でお別れです。
作業場であり、セミナー会場であり、スタジオであり、宴会場でもあったこの部屋も、セミナーや飲み会はすっかりオンラインに場所を移したことで、ここまで広い部屋は必要ではないだろうという判断です。
スタジオも自宅でなんとかなりそうなので、とりあえずは荷物を自宅に運び出すため、業者さんにお願いして引越し決行となりました。
事務所の前の道は狭いながら、車も人通りも多く賑やか。
雑多なショップや飲食店が軒を揃えていて面白い。
市内の中心にありながら道が入り込んでいて、歩いているだけでも楽しい場所です。
私も息子達も、度々訪れた場所。
少し寂しくもありますが、そんなことも吹っ飛ぶ、今度は我が家に運び込まれた荷物の、片付けという作業が待っています。
最後に長男も事務所について来てもらい、この部屋とのお別れをしました。
実は休日に引越しを決行。
事務所にあったはずのものが、どんどん我が家に運び込まれるのを目の当たりにした長男は、説明はしておいたものの、なぜこんなことが起きているのか、今ひとつ理解が追いつかなかったようでパニックになってしまい、大泣きと父親と私に他害が出てしまいました。
引越しというイベントについて、重い自閉症の長男には説明も理解も難しい・・・やはりこうなったか。
ということで敢行した「ありがとう、さよなら」の儀式。
引越し後の荷物がすっかりなくなった部屋を、親子3人で掃除をして、この部屋に訪れることは、今後ないことを再度説明したのでした。
「綺麗になったね。ありがとう」
と言うと、この笑み。
長男もどうやら解ってくれたようです。
そして記念に3人並んで、この部屋での最後の写真を撮りました。
長男もいつか、その写真を見て懐かしいと思う日が来るのでしょうか。
部屋を出て鍵を閉める時、部屋に再度向き直って「ありがとう、バイバイ」と言いました。
長男も、静かに手を振りました。
さて、事務所には大きなホワイトボードがありました。
長男にとっては、以前は破壊対象でしかなかったホワイトボードです。
それが長男を囲んでいる支援者によって、すっかりコミュニケーションのツールに生まれ変わったのでした。
それはこちらで書いています↓
今回の引越しで、旦那はこれを処分するつもりのようでしたが、これを敢えてお持ち帰りしました。
そしてリビングの壁にどどーーーん!と立て掛けたんでした。
息子が破って剥がしてしまった壁紙も隠れてしまって、なかなかいい感じ。
さて、こちらに鎮座したホワイトボードには、私が最初に書き初めをしたのでした。
書いたのはコレ!
息子がよくカレンダーに書き込んでいる「H」
ディーラーに行きたいと意思表示してくるために書く「H」
それもこちらで書いてます↓
私が書いた後に旦那もすっ飛んできて「H」と書いてニヤニヤ。
それを見ていた長男。
いやいや、君たちの「H」は甘い、まだまだだのぅ・・・と、のっそりと歩いてきて、ふふふと笑いながら「H」と書いてくれたのでした。
と言うわけで、親子3人の「H」は完成!
これからこのホワイトボードでも、どんなコミュニケーションが交わされていくのか、ちょっと楽しみでもあるのです。
そして、そのコミュニケーションについての進化が見られました。
言葉を持たない長男が描いた絵。
なんと2語文になった!!
「ディーラーに行って飲み物のみたーーーい!」
旦那、早速ディーラーに洗車の予約を入れたのでした。
引越しの片付けの手を少し止めて、息子の願いを叶えよう。
明日は晴れるよ!