毎年、旦那さんは十日恵比寿神社に参拝に行きます。
そこで祈願した後、初穂料を支払って福引きを引くんですが、毎年、色んな縁起物が当たるんです。
これがお目当ての人も多いってことは、周りを歩いている人達で一目瞭然。
今まで一度も同じものが当たったことはなくて、今年は何だろ〜・・・なんて、ちょっとした楽しみになってる訳です。
いやいや、もちろんダイソンの掃除機とか、最新性能のノートパソコンなんて当たりませんよ。神棚に掃除機とか鎮座してたらおったまげです・・・いや、そもそも神棚に乗らないって(笑)。
本来、洋風のおしゃれな家の中に置きでもしたら、その雰囲気を瞬時にぶち壊す破壊力のあるものですよ。
そもそも十日恵比寿祭りは1月8日から四日間あるんですね。今日は二日目でした。
で、旦那さん、パソコン画面を見つめて悩んでいる。
「この三日間、ちょっと時間がとれないなぁ。行くとしたら今日しかないんだけど・・・。でも、仕事がなぁ・・・。」
何をおっしゃいますか、旦那さん。今日は私もおりますがな、私も一役買いましょう・・・と、行く気満々で提案してみました。
いつも横を素通りで行ったことがなかったので、一度参拝に行ってみたかったんですもん。
提案は受け入れられ、入念に作戦を練ることとしました。
いや、やることは単純でしたけど。
毎年、朝早くから参拝客は並び始め、長蛇の列ができるそうです。
で、私が並んでいる間、旦那さんは事務所でひと仕事終わらせ、連絡を取り合いながら私が本殿に近づいた頃、旦那さんも境内の中に入って並んでいる私と入れ替わる・・・という算段です。
シュミレーションは完璧でした。
まず、必ず「最後尾」という看板を見つけてそこに並ぶ事。
「最後尾」は参道を大きく飛び出している可能性が高く、参道に入る前に周りの道路に長い列が出来ていないか確認する事。
本殿到達までは最低でも40分は掛かるという事。
途中から参拝の列と福引きの列に別れるが、参拝の方に並ぶ事。
初体験の私に、くれぐれも・・・と言われて、使命を帯びて別れました。
斯くしてそれは実行されました。
まずは「最後尾」の看板を見つける。
ところが、参道に飛び出している列が見つかりません。しかも、どんどん先に進んでしまう。参道の中にも、列らしき列が見つからない。
あれ?あれ?もしかして列を見逃した?列って途切れないから、それはないでしょ。
進んでも進んでも見つからずキョロキョロしていると、「あった!」
遂に見つけた「最後尾」は、本殿にとっても近くにありました。その間、40分どころか4分も掛かってないし。
あわてて旦那さんに連絡しましたよ。旦那さん、当然Uターンでした。
いよいよ神殿近く、6列に並ぶように指示された所で旦那さん登場。サササっと入れ替わりました。
列から弾かれた形になった私。初体験ゆえ、また要らん事を考えました。
旦那さんは参拝もすぐ順番が来るはず。なら、今度は福引きで列に並んでおこう・・・と。
並んだ途端、すぐ初穂料支払いとなってしまいました。料金は二千円。財布の中を見ると、一万円札が一枚。
初穂料だから、もしかして一万そのまま納める事になるのかな?と、少々ドキドキ。
でも、ちゃんと頂きましたよ、お釣りの八千円。お釣りは八千円と三千円で予め用意されていたみたいです。
でも、初穂料なんですよね、実は・・・なんだかなぁ。
もちろん、一万納めるのは痛すぎるんですけどね。
その流れで、なぜかついつい福引きの列に並んでしまい、旦那さんがなかなか来ないので、「列にいるけど?」と携帯メッセージを送ると、「え?そこから出て!」と返信が来ると同時に、神社の人に手を引かれて福引きの箱にそのまま突っ込まれ、引かざる得ない状態で棒を摑みました。
「ますます繁盛〜!」
渡して下さったものは、神様や小判などの縁起物がザクザク入っている大きな升でした。
やっちまった。
旦那さんには、「これは私が貰うから、自分で引いて来て。」と送ると、にっこりマークの返信。
で、旦那さん。
「干支の皿〜!」
はい。旦那さんの顔を見て、交換して上げました。
干支の皿(素焼きで粉も散るという・・・)は、今、我が家の玄関にあります。
さて、後々気付いたんですが。
「最後尾」が見つからず、ミッション遂行が危ういと思った時、ずっと「最後尾」見つかりますように・・・と願って参道を歩いていたんですよね。
私、参拝前どころか、列から離れたので参拝すらせず、既に願いを叶えてしまっていたんです。
それって・・・。
皆さんにとって、よき一年になりますように。(合掌)