宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系(宇宙系)男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

「体と精神のギャップ」次男、絶賛リハビリ中

f:id:hisakokk:20190514094106j:image

5月11日(嬉しい来客)

さて、今日は約束通り、昨日電話をくれた友達が来てくれた。

高校時代の友達が3人。

 

よくつるんでいた仲間達。

ちょっと懐かしい空気。


いきなり長時間のリハビリだったので、まだ体力なくてすごく疲れた、眠いと言っていたけど、会った途端に表情が明るくなった。

よく笑って、よく喋ってた。

 

そういえば、数日前まで息も苦しくて、かすれた声しか出なかったのに、しっかりした声も出せるようになってきた。


楽しかったよね。友達っていいね。

面会時間が前の病院より夜が早くなって、休日しか来れなくなった彼女ちゃんも、今日明日と来てくれる。

みんな、本当に有難う。

 

5月12日(リハビリは疲れ果てる)

まだペットボトルの蓋は開けられない。

でも、歩行器で歩く距離は伸びてます。

けれど課題が多いとは本人の弁。真剣に取り組んでるんだね。

f:id:hisakokk:20190514093929j:image

車椅子の使い方も上手くなりました。

そういえば、次男が小学生の頃に学校で車椅子体験というのがあった。

十数年後に、本当にお世話になるなんて思ってなかったよね。


体重もごっそり減った。

実は減ったのは落ちた筋肉の分なので、これから筋肉を付けていくことで、体重も増えてくるらしい。

f:id:hisakokk:20190514092159j:image

嚥下の訓練もあるんだね。

転院前は嚥下は7割戻ったと言われてた。あと3割も訓練が要るということか……。

f:id:hisakokk:20190514092436j:image

今日のスカイツリー

前の病院は廊下側で、窓の外が見れなかった。

やっぱり景色が見えるのは気分がいい。


今日は朝から40分のリハビリを2つもこなしていた。

午後からも1つやったけれども、まだすぐに疲れる。そして、一瞬寝落ちる。


でも、これを繰り返しながら強くなっていくんだろう。

 

5月13日(葛藤に苦しんでた)

珍しいらしいけど、今日のリハビリスタッフは全員、女性だったとか。

来るスタッフ来るスタッフみんなから

「今日はレディースデイですね!」

と言われたらしい。


リハビリ、ガンガンやってる模様。


でも、頑張れば頑張るほど、当然だけど本人にも課題が見えてくる。

私達から見ると、すごく進んで来ているように見えるけれど、本人にしてみれば、もどかしい思いの方が強いようだ。


でも、汗を流しながら、スマホですごい時間をかけて文字を打つこともなくなったし。


そもそも何より、車椅子や歩行器を使って、自分の力でベッドを離れることができるようになったし。


でも、手や足の感覚はまだ麻痺したまま、床を踏みしめている実感も戻らないまま、痺れも取れないまま……。


それがもどかしいようで。


「でも、本当にどんどん違って来てるよ!」

と言うと

「それがね、なかなかそう思うことができなくて……」


この弱音は、きっと歩けていた頃の自分の感覚を、頭の中で思い出してきた証拠だと思う。

思い出した発病前の感覚に、今の自分が付いて行けなくて、悔しくて悔しくてたまらないのだろう。

 

体力もまだまだ戻らないので、しっかりリハビリした後は、やっぱり疲れて寝落ちしてしまう。

f:id:hisakokk:20190514093316j:image

でも、この格好は前の病院ではできなかったな。

横を向いたり体を動かせば、息が苦しくなって、指先から繋がれた血中酸素と心拍数を測る機械が、警戒音をけたたましく鳴らしていた。


自分の体が思うように付いてこない状態。

入院したばかりの、寝たきりで辛かった日々を飛び越して、たった今を苦しんでいる。


なら、それはそれでいいと思った。

今の気持ちに打ち勝って、地道にリハビリをこなす以外に道はない。

よくケガをしたスポーツマンも語ったりしてる。

リハビリは、ただ体の機能を取り戻す訓練だけじゃない。

精神との戦いでもあるんだな。

f:id:hisakokk:20190514093426j:image

空は青かったのに、雨雲が広がり始めた。

夜は雨だ。


精神的な自分との戦いは、やはり酷だと思う。

でも、母はこれからも黙って見ておく。

乗り越えていく姿を、体も精神も強くなっていく姿を、しっかり見届けようと思う。