宇宙人と暮らせば

面白親父、自閉症男子、理系(宇宙系)男子と私の、周りとちょっと違う日々を綴ります。

さよなら平成、激動の1ヶ月……そしてよろしく令和④

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5月1日

この日は、試しに歩行器で数歩歩いてみる。

というより、看護師さんに吊るされたままで、足を動かそうとするのが精一杯。

なかなか前に出ず、交差してしまったりで苦労しながらほんの数歩だけ。

 

でもこれからこれから。 

 

そういえば! 令和スタートです!

おめでとうございます!!

 

おめでたい令和初日の朝、やっぱり次男は病院のベッドの上です。

そんな朝に、中学時代の野球部監督の先生から、私の携帯に電話を頂きました。

 

市内最弱チーム、市内体格最小チームを、体は最小のまま、市内最強チームに育ててくれた先生。

キャッチャーだった次男に、野球の面白さと試合の作り方を教え込んで下さった先生。

 

凄く心配して下さってた。試合前に電話してます……と。

……ありがたいです。

また、次男と応援に行きたいな。


午後は姪っ子がジュレのお土産を持ってきてくれた。

姪っ子とは、姉弟のような関係。とても仲がいい。

次男は今日もお昼ご飯を余り食べれなかったけけれど、ジュレは喜んで食べてた。

有難う。

 

そして、姪っ子のもう1つのお土産。

にぎにぎしてリハビリしな、だって。かわいいサメのティッシュケース。

心理士の姪っ子が、子供達のリハビリでよく使っているものだとか。

 

 うんうん、リハビリがんばろー! 

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今日は、令和スタートのお祝い膳です。

食べれる?と聞いたら、座るのが短時間なら食べれるかも……と。

 

ちょっと食べては休憩……を繰り返すので、今日の器ではすくい辛いだろうと、私がスプーンに乗せて、それを食べるという共同作業。

 

箸は相変わらず持てない。だから、スプーンを変形した指と指に引っ掛けて食べている。

普段はわからない、スプーンの重さも感じながら食事している。

 

短時間で食べれたので、ごま豆腐とお粥を3分の2程残して、あとは食べることができた。

元気な時は、この何倍もの量をぺろりと食べてしまうのに。

 

ずっと寝てるから背中が痛いと言う。シップを出してもらったけど効かず。

あまりの痛さに体を起こそうとすると、脈拍が上がって機械が警戒音を出す。


それで、今夜は点滴で痛み止めを打つことに。

それでも痛みで眠れなければ睡眠導入剤だそうだ。

また床ずれ防止に、夜中も2時間おきに体勢を変えるために看護師さんが来てくれる。

ただ、横向きに寝ると息が苦しいらしい。

今夜はちゃんと、眠れればいいね。

 

5月2日

やっとやっと晴れた!

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昨夜の熱と痛みは、夜の点滴で何とか治った模様。

昨夜9時過ぎて担当医が来たらしく、処置してくれてた。

熱が出続ける理由は、もしウイルス性だったら怖かったけど、免疫が落ちていることで発熱しやすい状態にあるからとの説明だった。

 

そろそろリハビリを本格化するそうだ。

曲がったままだった指先も少し伸びてきた。 

起き上がると、心拍数がまだ130を超えて疲れてしまうので、それを考慮しながら、まず立って歩くことを思い出すところから始める。

 

最悪の底が上がったね、ピーク過ぎて上向きになってるよ ……理学療法士さんが言ってくれた。 

その言葉に、ちょっとホッとした母だけど、本人はこれからの大変さを、動かない体から教えられているはずだ。


そしてその後はおふろ。

次男いわく、まな板の上の鯉なんだって。自分で洗えないのが情けないと。

スッキリだけど、かなり疲れるみたい。

 

今日の食事から、ドロドロ食が刻み食に変更されてた。

嚥下も随分上手くなって、心配もかなり減ったということで。

出された食事を見ると、病状の快復具合がわかりやすい。 

 

今日も友達が来てくれた。それを見届けて、私は退散。

帰ってすぐコインランドリー に行こうと思ってたけど、私の体力も尽きたので、それはまた明日。

 

5月3日

今日は暑いらしい。


そもそも、1週間くらいの滞在のつもりだったこと、その頃確認していた天気予報が大外れで、行ってみれば寒くて、病院帰りは冷えるし、部屋のエアコンも効かないし、ずっと寒い思いをするハメに。


それが今日はこんなに急に暑くなって、着る服に困るやん。買いに行く時間の余裕は、今はないぞぉ!

とにかく何とか3種類の服を着回す。

持ち帰る息子の洗濯物もあるし、コインランドリー さまさまだ。

なんとかなる、なんとかしよう。なんとかせねば。


しかもここ数日、アレルギーが出て顔中かゆいし、首と肩と腕は相変わらず痛い。

でも、次男を見ているとそんなことは言っていられない。


ところで、長男の保険証と医療証、お薬手帳を私が東京に持って来てしまっていた。

8日は長男のクリニックの日なのに、気付くのが遅れてしまった!

これは大急ぎで送らねば! と連休中も配達してくれる郵便局を探したら、ちょうど東大裏門のところにあった。

お陰で、裏門からだけど、初めて東大を見ることができました。

 

さて、長男のクリニックには旦那が行ってくれることになったけど、どうやら旦那は緊張してる模様?

ガンバレ!だんな(笑)

 

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洋楽好きの旦那と私の息子ながら、J-ROCK好きの次男。

音楽を聴きたくても、手が思うように動かないので、イヤホンを自分の耳に装着できない。

というわけで、次男の家にあったものを持ってきたけど……浅はかでした。

スマホにこれは使えなかった………ちゃんちゃん(泣)

 

 

 

さよなら平成、激動の1ヶ月……そしてよろしく令和③

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4月27日

今日のスカイツリーは、てっぺん見えたー。

 

病院で初めてのお風呂。

この日のお風呂担当の看護師さんは、福岡の久留米出身とか。

なまりが抜けないんです〜だって。

 

かわいい看護師さんで、テンパるところが面白くて和んじゃったよ。

気難しい患者さんにも丁寧で優しいから、そんな人達ともよく会話が続いているところを見ると、癒し系で好かれてるみたい。

 

病室は4人部屋だから、どうしても色んな音や声が聞こえてくる。

 

みんな重病者だから、患者同士はほとんど話さない。

でも、この人はこんな性格とか、奥さんが厳しいとか、この人はワガママとか分かってしまう。

 

時々、ため息や声のトーン、カーテンの影からちらりと見えてしまった佇まいから、まるで心の中が見えてしまったような、そんな気がしてしまう時がある。

関係ないのに、ちょっと気まずい思いがよぎって、そんな時はある意味厄介。

 

でも、こんな小さな病人ばかりの社会で、それでも色んなドラマが生まれて、看護師さんたちの頑張りや、優しさや、落胆まで音になって伝わる。

 

ドラマの最中に、次男とふふふと笑って、隣のおじいちゃんがカワイイんだ……なんて話をしてくれる。

そんな楽しい会話は、白い病室に色んな色がついて見える。

きっと、ここでないと見えない色なんだと思う。

 

ところで、父と兄は三社参りでお守りをゲットして来たらしい。

そっち送りま〜す!と来たので、ご利益、東京にて受け取りましょう。

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宮地嶽神社

嵐のCMで有名になったところ。

「光の道はなかったけれど……」と写メをくれた。

光の道の写メならお迎え来たみたいで、今は嫌やな(笑)

 

4月28日

毎日来てくれる彼女が、今日は特に長い時間いてくれたので、やはり表情が違っていて体の調子もいいらしい。

 

あの小さかった次男がね。

こんな日が来るなんてね。

 

ちょっとお邪魔虫な母は、2人のやりとりを横目で見ながら座ってました。

今日は、母は必要なしだな〜。

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東京も、真っ赤な夕日が見える日ってあるのかな。

まだ見てないな……。

 

4月29日

昨日の調子の良さからすると、今日はかなり悪い。

辛さから壁に向かって寝てみたり、口数も少なく息も苦しいようだ。

来た時から出るものも出ず、お腹が張ってキツいのもあるようだけど、お腹にも力が入らないのは辛いね。

 

今日は身体がバキバキに凝っている模様。

理学療法士から、その状態になるのは良くない、そうなると動き過ぎだから、自分でコントロールしてと言われていた。 

昨日調子が良かったから、嬉しくて少し動きすぎたのかも。

 

今日も彼女は長時間付き合ってくれてた。そして夜、大学の友達も来てくれた。

私も隣で、楽しい会話を聞かせてもらった。キツいはずだけど、次男もとても嬉しそうだった。

夏は、4年生だけど地学愛好会の夏合宿に行こうと話していた。

 

きっと叶うと思うよ。

 

お陰で少し、気が紛れたよね。 

でも、ちょっと疲れたかな。


明日は血液検査と呼吸の検査。今日は結構呼吸が苦しかったね。

明日は少し、楽になってればいいな。

下剤も夜貰ったし、少しスッキリ出来てればいいね。

 

4月30日

平成最後の日

ゆく時代、くる時代

 

平成最後の日と令和最初の日は、家族バラバラで過ごしている。

 

こんなことは初めて。

令和元年は、一度離れた家族たちが、また集まることから始まるんだね。

 

今日は、血液検査と呼吸の検査。どうやら峠は越えたのではないかとのこと。

ピーク越えまで4週間を覚悟していたけど、 まだ入院して1週間。

すごいね! 

 

医師からは、そろそろリハビリ病院への転院を考えると言われた。

連休明けに手続きを始めて、できれば5月中に転院だそうな。


でも、今日も相変わらずキツい。ちょっとした動作でも息が上がる。肺も少しダメになってるかも知れないらしい。

それに、天気も悪いので、それも少し影響あったかも。

 

それにしても、毎日熱はある。それがなくなれば、少しはいいのかなぁ。

体が弱ってるからと言われてるけど、体が頑張ってる証拠なのかも知れない。


そして午後、ライブで仲良くなった友達も来てくれた。

彼女や友達が来てくれると嬉しいね。

キツくても、笑顔が出るものね。


そういえば、平成最後の日だった。

夜も10時頃になる帰宅後は、ちょっと贅沢してスーパーでトンカツを1枚買う。

トンカツは作るもので、買うものじゃなかったのになぁ。

ご飯を炊いてレトルトカレーをかけて、カツカレーにして食べた。

プリンもいっこ買って、お祝いケーキの代わりに食べた。

いよいよ令和元年が目の前。

さよなら平成、よろしく令和。

 

福岡チームは、どうしてるかなぁ。

会いたいなぁ。

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さよなら平成、激動の1ヶ月……そしてよろしく令和②

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4月25日

東京へ。空港からそのまま病院に向かった。

そして、次男の姿を見て、愕然とする。

 

1日1日どんどん悪くなっていて、会った時は身体中の麻痺も進んでいた。

物も掴めない、立てない、歩けない、息も苦しい、飲み込みも辛い……。

筋力がとんでもなく落ちていて、殆どの動作が難しくなっていた。

 

神経の末端がダメになっているため、手を見ると指先が変形していて、伸ばすこともできない。

 

ずっと野球をやって来た次男が……。

身体能力も、学年でトップに入っていた次男が……。

 

突然にこんな姿になるものなのか。

 

でも現実。

受け入れて、治療に専念しなければならない。

 

ギランバレー症候群とは、風邪などのウイルス感染や食中毒(特に生の鶏肉)が原因となる。

次男は生の鶏肉のは食べておらず、ずっと風邪の症状が続いていて、風邪のウイルス感染によるものと思われた。

 

時々38度を超える時もあり、病院にも行ったけれど、風邪薬も全く効かないとは言っていた。

この症状は2週間を超えて現れていて、実はギランバレー症候群の最初の症状らしい。

 

人間は体にウイルスが侵入したら、それを察知した免疫細胞が敵を攻撃して生命を守る、という凄いシステムを誰もが持っている。

 

ギランバレーは、このシステムが過剰に働き過ぎて、いつの間にか敵以外に味方までも攻撃してしまう誤動作による疾患だそうだ。

 

その誤動作によって、免疫が末端神経を次々に攻撃して壊していってしまう。

だから、痺れから麻痺を起こして、遂には体が動かなくなってしまう。

 

次男はその2週間を経た後に、ついに痺れと麻痺が出現して、あのLINEにつながることになった。

 

でも一般的に、熱が続いて調子が悪い状態が2週間を超えたからといって、もしかしてギランバレー症候群か? なんて思うはずもない。

今年の風邪は長引くなぁ……くらいにしか思わない。

 

けれど、こんな時は要注意です!

この症状から突然に麻痺や痺れが来たら、この病気を疑うべきです。

毎年、10万人に1〜2人が発症すると言われていて、稀少な病気とはいえ、誰でも掛かってしまう可能性のある病気でもあるんです。

 

そして、本当に突然に、本当にあっという間に、恐怖を感じるほどのスピードで体が動かなくなって、感覚すらなくなり、痛点だけが残る……こんな病気があるなんて知らなかった。

でも、誰でも知っておくべきだと思うんです。

 

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ギランバレーの治療のための薬剤。

これを、ガンガン入れられていて、これからこの薬が次男を助けるんだ……としか、この日は分からなかった。

 

担当医とは明日会えそうだということで、夜は一旦、治療期間に私の寝ぐらとなる次男のマンションに向かった。

 

4月26日

医療チームは医師3人、リハビリチームは理学療法士作業療法士言語療法士の3人、全員で6人の固定メンバーで、それは最後まで変わらない。

その他にも看護師さんを含めて、親切、ていねい、説明もきちんとしてくれる。


そして医師の説明があった。

自己免疫が過剰に反応して、末梢神経を攻撃して壊し続ける。

4週間がピークで、それまでは悪化の一途を辿るが、その後は落ち着いてくる。

怖いのは呼吸不全と血栓によって肺脈を塞いでしまうこと。

この日から血中酸素を測る機械を入れ、呼吸の管理をして、血中酸素が不足したら呼吸器を入れる事を承諾して欲しいと言われる。

血栓については、予防のため医療用ストッキングを着用。

 

この時点で、私も東京に長期滞在と覚悟した。

仕事も長期休みをもらい、長男の関係にも現状を伝えて、サポート体制を各所にお願いした。

そして直ぐに対応してくれている。

長男のサポーター達は、やはりすごいね。

有り難いね。


病院のスタッフは、色んな雑談なども入れながら、次男のメンタル面もサポートしてくれている模様。

これまた有り難い。

 

食事はまるで離乳食。

そういえば、食道も筋肉だったよね。

嚥下がうまくいかないから仕方ない。

でも、次男が病院食なのに「美味しい」と言う。

お医者さん達も、ここのは美味しいと言ってたらしい。

そのことは、入院中のメンタルにはすごく良い影響を与えそう。

 

それにしても病室はとんでもなく狭い。

今まで我が家の誰が入院した部屋より狭い。

4人部屋でありながらも、でも1日7千円。

さすが東京。

田舎なら、この値段は個室のVIP部屋だな。

 

病室は10階で、窓からの景色はとてもいい。

ただ、次男のスペースは廊下側で、動けない彼にその景色を見ることが出来ない。

 

それに、東京に来てからというもの、ずっと天気が悪い。

窓から見えるスカイツリーのてっぺんは、雲で隠れていた。

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さよなら平成、激動の1ヶ月……そしてよろしく令和①

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(一六夜の月  愛宕浜から)

 

今年の4月は激動の1ヶ月。

忘れようにも忘れられない、我が家の平成フィナーレでした。

 

4月6日

今年は珍しい。

毎年すっかり忘れてる。なのに旦那も私も、ふと思い出した。

結婚記念日。

 

気付くと時既に遅し! 周りの〇〇婚でしたと発信を見る度に、あれ?と思って調べる。まぁ、だいたいもう既に過ぎていたりする。

 

けれど私達は余り、それらにこだわらない。

そういえば、結婚式がこの日だっただけで、実は婚姻届を出した日すら正確に覚えていない。

 

式は終わったものの、提出はすっかり忘れていて、旦那が

「今、時間が出来たから届けを出しに行こう!」

と言ったから、そのままレッツゴー!だったな。

そんな感じで日にちを意識すらしなかったので、未だに何日だったか思い出せない。

 

ただ一つ、これだけは忘れないこと。それは……

提出日は「仏滅」でした。

 

ちなみに今年も、気付きはしたけど何もなし。

あぁ、今年も無事に二人一緒にいるね、その確認だけで、我が家は十分な1日になる。

始まりが仏滅でも、今日も笑って過ごせれば、それは大安も飛び越えて、たまたま着地したのが仏滅だったってことかな。

 

4月9日

この日は毎年、忘れたことはない。あの嵐の中、息をしないでこの世に長男がやって来た日。

再度息をして、この場所に来てくれてありがとう。今も一緒にいてくれてありがとう。

そう思いながら、ただただケーキを一緒に食べて、笑って過ごした。

 

4月11日

合格。

次男が6日に大学院の入試を受けていた。

国立を蹴って私立の大学に行った事に、ずっと親に対して引っ掛かかりを持ち続けていたようで、院は国立に行こうと思っていたようだ。

 

そもそも研究内容で選んだ大学だから、それでよし、院も同じ大学でいいじゃないかと、甥、姪、従兄弟の院卒たちに囲まれて説得されていた。

 

実は大学から春に内部の推薦入試をするから受けるように、本人にも親にも連絡が3月に来ていた。

悩んだようだけど、周りの意見もあって、やりたい研究は引き続きできるので、内部院試を決意。

そして、この日の発表となりました。

 

4月18日

平成もあと半月を切ったこの日から、思いもしなかったことが始まります。

 

私は長男の施設の保護者会に出ていて、家族のLINEに目をやるのが遅れてしまった。

その内容に、既に父親とのやりとりがあり、その後は電話で緊迫した会話になったらしい。

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出遅れた私は焦った。

父とは電話で、とにかく何処でもいい、何科でもいいから、歩いているその近くの病院に飛び込め、動けなかったら救急車だ! という会話になっていた。

 

こんな時、遠くに離れているとどうしていいか分からなくなる。

とにかくとにかく、ひたすらひたすら次男の次の報告を待った。

 

飛び込んだのは脳神経外科

直ぐに受け入れてもらい、脳、心臓など、命に関わるところを飛び込み直後に調べてもらえたらしい。

 

ところが、所見がない。原因不明ということで、様子を見て翌日再診。

 

4月19日

ベル麻痺という顔面麻痺の診断を受ける。

でも、先生も別の病気も疑いを残していたようで、脊髄にウイルスが入っているかもしれない、ということで、取り敢えず5日間、抗生剤で様子を見ることに。

 

4月23日

ところが症状はどんどん悪化の一途を辿り、この日都立の病院を紹介されて、翌日の朝一に行くように言われた。

とにかく、みんな不安だった。

きっと本人はもっと……。

 

4月24日

ギランバレー症候群って………。

 

翌朝一番に来院すると、直ぐに診察してもらい、そこでギランバレー症候群の可能性があると診断。

午前中の間に、再度紹介状を貰い、救急体制で大学の付属病院に受け入れられる。

6時間に及ぶ検査の結果、ギランバレー症候群であることが判明。

そのまま入院となり、母は翌日の東京行きを決める。

この日は一日中、かわいい彼女が全部次男に付き添って助けてくれた。

泣きながら待っていてくれて、でも本人の前では気丈でいてくれた。

 

最悪の中に、感謝も積み重なっていく。

 

そして、私は急遽東京行きのチケットを取って、長男のことを思い出す限りで用意、連絡、お願いをして回って、大急ぎでスーツケースに自分の持ち物を最小限にして詰めた。

 

長男の寝顔を見ながら願った。

弟は頑張るよ、父も頑張るよ、いろんな人達が任せてと言ってくれたよ、だから大丈夫。

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宇宙語はやはり忘れている模様

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桜が満開になりつつある世間でございます。

春ですね〜。

 

でも、我が家はそんなこんなで、前回に引き続きついに豆板醤もやられました!

はい、前回やられたラー油の第2弾です(泣)

前回のおはなし〜……↓

 

hisakokk.hatenablog.com

 というわけで、長男に聞いてみる。

 

「豆板醤、置いといたらいかんかったん?」

「あっ」首をたてに振る長男。

 

「なんでいかんかったん?」

「あっ!」真剣な目で手の平を左右に振る長男。←これは解読不可。

 

「スッキリしたん?」

「あっ」首を縦に振る長男。

 

なんで豆板醤をシンクに捨ててスッキリするんじゃーーーいっ!

と思いつつ見ていると、さらに長男は冷蔵庫を指さす。

 

「他になんかあるん?」

という私の質問に、ニンマリ。

そして、冷蔵庫をまた開けて「ヨーグルトの種(粉末で牛乳を入れて発酵させるタイプ……なんか説明がややこしい)」を取り出すと、自分の顔の横でその小さな袋をシャッシャッと振ってみせる。

 

「ま〜さ〜か〜?」

と私が言うと、まさに袋を破って捨てようとする長男。

 

「やめてくださいな!」

で、一応長男引き下がる。

ふじっこさん、定期購入解消、近いかもです(泣)

 

冷蔵庫の中が空っぽになったら、冷蔵庫さんのお仕事なくなります!

 

それにしても、やっぱり長男は宇宙語を忘れてしまっている。

全くもって「あ」のイントネーションだけで、強制的にコミュニケーションを取ってくる。

それで長男担当のカウンセラーさんに聞いてみました。

 

「長男、あ!しか言いません」

「そりゃそうでしょう。みんな完全に忖度しちゃって、何言ってるかもう理解できるところまで来てるから、他に話す必要ないでしょ」

 

確かに。

昨年から長男を担当して下さってる施設のスタッフさんも言ってた。

「この1年で、ひろきさんの目線や表情で次の行動もわかるようになりました!」

さすがです!

 

ここのスタッフさん達は、相変らず表面だけで見ないで、人として深くかかわって下さる。

だからスタッフさん達、長男の心理から行動から読み取るの早〜い!!(ほんとスゴイ!)

 

長男も、人が好きになるはずだよなぁ……と、しみじみ。

宇宙語は、本当になくなってしまった。

 

hisakokk.hatenablog.com

 

最近は、長男の宇宙語を懐かしみながら、旦那と私で宇宙語の羅列を発音したりして遊んでいる。

長男がそれを呆れながら、でも「ははは」と笑いながら聞いている。

親子逆転しました〜。

 

あ、そういえばパニックになった時、修羅場を迎えた瞬間も、長男は「あーーー!」と叫びます。

ちょっと濁音がついた感じの「あ」です。

昔は「ジジャジジャ!」とか「ワアワアワア」とか叫んでたのに、いつの間に「あ」に統一?

 

それでもね、一つ一つ違う、奥の深〜い「あ」なんですよ、これが(笑)

 

年度も新しくなって、来月から令和の時代を生きることになりますが、長男はもう、宇宙に帰る必要もなくなったでしょう。

 

 

まぁ「あ」が地球語かと言われちゃうと、なんですけどね。

そこは、忖度お願いします(笑)

 

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自己反省の回

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父の一周忌も無事に終えて、次男も帰京とあいなり、長男はまたカレンダーを眺めては、弟の帰りを待つ日々が始まりました。

 

さて、ここのところブログの更新も3日に1回と大嘘こいて、結局更新できずじまい。

言い訳にもなりませんが、日曜の今日も旦那は仕事だったので、長男と過ごすことになり、なかなかパソコンの前に座ることが出来ませんでした。

 

笑って過ごす時間も多いのですが、最近は冷蔵庫の中のものを“要るもの要らないもの”と振り分けしているようで、私のスキあらば冷蔵庫へ走り、今のターゲットであるラー油と豆板醤をシンクに捨てたい衝動に駆られているようです。

 

で、4回目のゴングでしてやられました……私の負けです(撃沈)

ラー油の中身をシンクにドボドボと捨てた後、自分の手の平でビンとシンクの汚れを拭き取ろうとするので、あわてて私が洗いにかかるハメに。

 

ビンとシンクがキレイになるまで、勝者は敗者を監視しているわけでして……で、しっかりキレイになりましたよ。

 

旦那に洗ったビンを写メって送ると「美しい!」との返信。

映像のプロが言うほどに確かにキレイなんだけど、わたしゃ戦った後ですぜ、旦那。

せめて「おつかれ!」くらいは言ってくれ。

 

それに、まだ豆板醤での闘いは終わっていないのですよ。

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パターンは色々あるけれど、そんなこんなな時間の過ぎ方で、最近立ち上げたサイトもなかなか進まない。

 

伝えたいことはいっぱいある。けれど本当は書くことは得意じゃない。

それでも、情報発信も、このブログみたいな独りよがりな発散も、書くこと以外に思いつかなかったんだよね。

 

立ち上げたサイトは、今のところ「解ってほしいな」というお話ばかりだけど、今後はやり取りする方向で考えていて、そのために何とか自分の書く時間が欲しいところ。

今だって夜中2時をとっくに回って書き出した次第。

 

本当は時間の使い方が下手くそなんだよね。わかっているんだけど……。

せっかく立ち上げたサイト。なんとか頑張らなきゃな。

 

結局、今回は自己反省の回となってしまいました(まるで独り言)

 

こちらも時々覗いて下さいませ。お願いします^人^

今後、もう少し進化させる予定です。

 

http://tetote-net.com/

 

 

 

望遠鏡が次男と天国の父をつないでいる

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父の一周忌が近づいております。

早いものです。ベタなダジャレの好きだった父らしく「サンキュ〜」と言って死んでいったと姉と話しました。

命日は三月九日。さすが、私の父です。

 

そんなこんなで私達、姉、兄、私の兄弟全員が久し振りに会するわけですが、これもまた父の成せる技ですね。しっかり天国から操作されています。

父の死がなければ、集まることも今も叶わなかったでしょうし。

 

さて、そういうわけで東京にいる次男にも業務連絡いたしました。

間もなく大学四年生になる次男、サークルの追いコンもさることながら、既に研究室に配属されて多忙の模様。

本人いわく「ブラック研究室で有名」なので、自由時間なんぞない! だそうで。

その割に、この間ライブで盛り上がっているインスタをあげていたのは誰じゃ?

 

自分で行きたかった研究室。競争率が高くて、第一希望の三人の中に入れないかも知れない、希望者はみんな、とんでもなく切れ者ばかりだ!! これが叶わなければ、僕はやりたいことがこの大学では無くなってしまう!

と焦っていましたが、見事希望の研究室に配属決定。

三人の中に自分の名前があったと歓喜の連絡が来たわけですが、ならば「時間なんぞない!」と言う前に頑張り給え。

 

まあ、もともと真面目な方の次男なので、やらなければならないことは、きちんとやっている様ではあるし、ライブがかえって力になるのなら良しとしましょう。

 

そんな中での業務連絡に「おじいちゃんの一周忌は最優先!」との返事。

無理はしなくてもいいと伝えましたが、それでも母としては嬉しい限りだぞ! 次男よ!!

 

そういえば、研究室では忙しい上に「有志の研究にも立候補しました」とのこと。

何の話しかと聞いてみれば、私の手に負える内容ではありませんでした。

まあ、そうでしょうけれどね。

概要としては、チャンドラ衛星(人工衛星)の観測についての提案、企画をする一員になるんだそうで、ふぅ〜〜〜ん……としか返事できない母なのです。

 

それで、旦那に「次男、チャンドラ衛星のプロポーザルするらしいよ!」

と携帯でメッセージを送ると、旦那から来た返信は「ウルトラ怪獣チャンドラー」の画像のみでした。

※画像は著作権があるので載せません。

はい、予想通りの返しでございました。

父と息子の理系の話しに全く付いて行けない私に、こうして別角度から話を振ってくる旦那は大したものだと思います。

もしかして、これは感謝しないといけないのかも知れないな。

 

そして、長男にウルトラ怪獣チャンドラーの映像を見せると「ウガー」と一言。

チャンドラーの鳴き声かい? リアルタイムでウルトラマンを見ていない母には分かりません。

 

それにしても、小さい頃に父からもらった小さな望遠鏡で、小さな次男は夜空を見ていたのでした。

その小さかった次男が、今は衛星から送られてくる宇宙の景色を見ているのかと思うと、父の気持ちが今も生きていて、しっかりつながっているような気にさえなります。

 

主のいなくなった次男の部屋には、今も父の贈ってくれた望遠鏡が片隅に鎮座しています。

この望遠鏡で空を見ていた時も、衛星から送られてくる空を見る時も、きっと次男の気持ちは変わらないし、これからも変わらないのでしょう。

 

そんな次男にエールを送ること以外、なにもできない私達親ではありますが、これからも長男とともに、次男を見守り続けたいと思うのです。

 

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